オープン就労・クローズド就労とは
「オープン就労」は、障害のあることを職場に開示したうえで働く形です。主に障害者雇用枠を活用し、障害の特性に合わせた配慮を受けながら働きます。「クローズド就労」は、障害を開示せず一般雇用として働く形です。障害者雇用枠は使わず、一般求人に応募します。
どちらを選ぶかに、法律上の「正解」はありません。ただし、一般雇用(クローズド)で応募する場合でも、採用後に職場で配慮が必要な場面が生じたとき、どう対処するかを事前に考えておくことが重要です。
オープン就労に向いているケース
オープン就労(障害者雇用)が選択肢として有力なのは、症状・特性が職場での行動に直接影響する場合(配慮なしでは続けることが難しい)、障害開示に対して比較的抵抗感が少ない場合、安定した就労継続を最優先に考えている場合などです。配慮を公式に受けることができるため、「無理して合わせる」消耗が少なくなります。
クローズド就労に向いているケース
クローズド就労が現実的な選択肢になるのは、症状が安定していて、配慮なしでも問題なく業務を遂行できる状態である場合、プライバシーを守ることを強く希望する場合、一般雇用でのキャリアを積みたい場合などです。ただし、クローズドで働く場合でも「困ったとき誰かに相談できる環境(社内・社外)」を作っておくことが長続きのために重要です。
「最初はクローズドで就職した。2年間は何とかなったけど、症状が悪化したとき誰にも言えなくてギリギリまで抱えた。次はオープンにしようと決めた。自分には隠し続けるコストが高すぎた。」
「途中で変える」こともできる
オープンとクローズドの選択は、一度決めたら変えられないものではありません。クローズドで就職して、後から職場の理解を得て開示する場合もあります。また、一つの職場でクローズドに疲れ、転職の際にオープンを選ぶ人もいます。「今の自分に合っている方」を選び、状況が変われば再考することができます。
また、オープン・クローズドの二択だけでなく、「直属の上司だけに伝える」「人事には伝えるが同僚には伝えない」という中間的な開示も現実的にあります。何を誰に開示するかは、グラデーションで考えることができます。
判断に迷ったときの考え方
オープンかクローズドかを一人で決めようとすると、堂々巡りになることがあります。支援者・相談支援専門員・就労移行支援スタッフなどと一緒に「自分の症状の状態・過去の職場経験・優先したいこと」を整理してから判断することが、後悔の少ない選択につながります。
- オープン・クローズドのどちらが「正しい」わけではない
- 症状の状態・プライバシーへの考え・キャリア目標で判断が変わる
- 途中で変えること・部分的に開示することも選択肢
- 一人で決めず、支援者と一緒に整理することを勧める