「この職場はもう限界かもしれない。でも辞めたら次がないかもしれない」「辞めたい気持ちはあるが、辞めると決断できない」——「辞めたいのに辞められない」という状態に長くいると、精神的にも身体的にも消耗します。この記事では、その「足止め」の正体を整理し、次の一歩を考えるための視点を提供します。
「辞めたいのに辞められない」——何が足止めしているか
「辞めたいのに辞められない」状態には、複数の「足止め」が混在していることがほとんどです。
- 経済的な不安:「辞めたら収入がなくなる」「失業給付の条件が分からない」
- 次の見通しが持てない恐怖:「障がいがあって次の職場が見つかるか分からない」
- 迷惑をかけることへの罪悪感:「自分が辞めたら職場に迷惑がかかる」
- 「辞めることへの失敗感」:「また辞めた、という自己評価が怖い」
- 判断力の低下:消耗しているため、判断そのものができない状態になっている
これらのうち、「今一番大きな足止めは何か」を明確にすることが、次の行動を考える出発点です。
「消耗しているから判断できない」に気づく
消耗が激しい状態のとき、「辞めるべきか続けるべきか」という判断そのものができなくなることがあります。「どちらでもいいや」「どうせ無理」「考えたくない」という状態は、判断力が落ちているサインです。このとき、「今すぐ決める必要はない。まず支援者に話す」というステップを取ることが有効です。支援者と話すことで「今の自分の状態」が少し整理され、判断ができる状態に近づくことがあります。
「辞める前に」確認しておくこと
- 失業給付の条件を確認する:在職中に相談・申し込みの準備ができる
- 次の相談先をあらかじめ持つ:就労移行支援・ハローワーク・相談窓口を把握しておく
- 健康保険・年金の切り替え方法を確認する:退職後に混乱しないための事前確認
- 「辞めた後の具体的な計画」を持つ:「次は〇〇に相談する」という次のステップが見えているか確認する
「辞めたいと思ってから実際に辞めるまで2年かかった。でも一人で考えていたから2年かかった。支援員さんに話したら1ヶ月で動けた。一人で抱えていたのが一番の足止めだったと思う。」
30代・女性(ASD・うつ傾向)
「また辞めた」という自己評価について
障がいのある方の中には、「複数の職場を経験してきた」という方が多くいます。「また辞めた」という自己評価が強い場合、支援者と「これまでの就労経験から何を学んだか」を整理することで、「転職・退職の経験はダメな証拠ではなく、合う環境を探してきたプロセスだ」という視点に変えることができます。
- 「辞められない足止め」を一つずつ分解して見る
- 消耗している状態では判断より「相談」を優先する
- 辞める前に経済的準備と次の相談先を確認する
- 「また辞めた」は「合う環境を探してきた」プロセス
「辞めたい」という気持ちは、あなたの限界が教えてくれているサインです。一緒に次の一歩を考えましょう。
よくある質問
Q. 仕事を辞めたい気持ちを支援者に話してもいいですか?
はい。就労継続が難しい状態も、支援者への重要な相談事項です。
Q. 退職後の生活費が不安です
失業給付・障害年金・就労移行支援の活用について、支援者と一緒に確認しましょう。
Q. 在職中から次の就職先を探した方がいいですか?
状況によります。体力的・精神的に余裕がある場合は在職中から動ける場合もあります。
Q. 「辞める」と決断できるタイミングはいつですか?
体調が限界に来る前に、支援者と一緒に見極めることをお勧めします。
Q. 辞めることを職場に言うのが怖いです
退職の伝え方・時期・方法は支援者と一緒に準備することができます。