就労と開示 / 精神障害

精神障害のことを職場にどう伝えるか。言い方と伝えるタイミング

おのざる(mimemime)2026年6月読了目安:15〜20分
毛布にくるまりマグカップを持つまめざるのイラストと共に「精神障害のことを職場にどう伝えるか」というタイトルを示したアイキャッチ画像。左上には「就労と開示/精神障害」のオレンジ色のカテゴリータグが添えられている

目次

  1. 「開示」か「非開示」か。どちらも正解がある
  2. 伝えるタイミング、「内定後」が一般的
  3. 「言い方」、伝える際のポイント
「言うべきなんだろうか」「言ったら評価が下がるんじゃないか」「言うなら、なんて言えばいいんだろう」。精神障害のことを職場に伝えるかどうかは、多くの方が一人で抱え込みながら悩んでいるテーマです。正解はひとつではありませんが、開示する・しないそれぞれの選び方と、実際に伝えるときの言葉選び・タイミングについて、支援の現場で聞いてきた声も交えながら整理していきます。

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「開示」か「非開示」か。どちらも正解がある

精神障害(うつ・双極性障害・統合失調症・発達障害など)があることを職場に伝えるかどうかは、あなた自身が決める権利があります。法律上、就職の際に障がいを申告する義務は原則としてありません(障害者雇用枠での応募は除く)。開示する場合の最大のメリットは「合理的配慮が受けられること」、デメリットは「偏見・不当な扱いのリスク」です。非開示の最大のメリットは「プライバシーが守られること」、デメリットは「配慮が受けられず、無理をして体調を崩す可能性があること」です。

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一度職場の誰かに伝えると、その情報は本人の意図を超えて広がってしまうことがあります。だからこそ「伝えるか、伝えないか」だけでなく「誰に、どこまで伝えるか」をあらかじめ決めておくと、後から後悔しにくくなりますよ。まめざる
パソコンで求人を調べる人のイメージ
パソコンで求人を調べる人のイメージ
開示 vs 非開示のメリット・デメリット 開示(オープン就労) メリット ・合理的配慮が受けられる ・隠し続けるストレスがない ・体調変化を伝えやすい デメリット ・偏見を持たれる可能性がある ・求人の選択肢が限られることも 非開示(クローズ就労) メリット ・プライバシーが守られる ・求人の幅が広い ・障害者と見られないで働ける デメリット ・配慮が受けられない ・無理をして体調を崩すリスク
どちらも「正解」。自分の状況と職場の雰囲気で判断する

伝えるタイミング、「内定後」が一般的

開示する場合、タイミングとして「内定後・入社前」が比較的多いパターンです。選考中の開示は、採用の判断に影響することがあります。内定後であれば「一緒に働く前提で、必要な配慮を相談できる」という立場で話せます。ただし、状況・職場・障がいの程度によっても変わります。支援者や就労移行支援のスタッフと一緒に「このタイミングで伝えるかどうか」を準備してから動くことをお勧めします。

相談の一コマ
相
相談者
内定はもらえたんですけど、いざ伝えるとなると、これで評価が下がったり、聞かなかったことにされたりしないかって、急に不安になってきて…。
ま
まめざる
そのお気持ち、よく分かります。実は精神障害があることを伝える法律上の義務はないんです。ただ、内定後という立場であれば「これから一緒に働く前提」で必要な配慮を相談できるので、伝えるにはむしろ話しやすいタイミングとも言えますよ。
相
相談者
そう言われると、少し気が楽になります。でも、何から話せばいいのか…。
ま
まめざる
最初から全部を話す必要はありません。まずは支援者と一緒に「伝える範囲」と「言葉」を整理してから、人事や上司など特定の1人に絞って話してみる。そのくらいのペースで十分ですよ。

「言い方」、伝える際のポイント

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「診断名」を正確に伝えることより、「今どんな状態で、何があれば仕事がしやすくなるか」を伝えることの方が、実は職場にとっても分かりやすい情報になります。うまく言葉にできないときは、支援者と一緒に整理してから臨むのも一つの方法ですよ。まめざる

「最初は全部話すのが怖かった。でも『音が苦手なので耳栓をしていいですか』だけ伝えたら、『全然いいよ』で終わった。小さいことから伝えるって、思ったより簡単だった。」

20代・男性(ASD)

「最初の面接のときには黙っていて、内定をもらってから伝えました。正直、『これで内定取り消しになったらどうしよう』って前日まで眠れなかったです。でも実際に話したら、人事の方が『教えてくれてありがとうございます。一緒にやっていける形を考えましょう』って言ってくれて、拍子抜けするくらいあっさりでした。あんなに一人で抱え込んで悩んでいたのは何だったんだろうって、今は思います。」

30代・女性(双極性障害)
開示は「全部か無か」ではありません。伝えることを選び、伝え方を準備する。それが現実的な第一歩です。

よくある質問

Q. 精神障害を職場に伝える義務はありますか?
原則として義務はありません。ただし障害者雇用枠での応募は例外です。
Q. 開示するかどうかをどう決めればいいですか?
職場の雰囲気・障がいの程度・必要な配慮の内容などを考慮して判断します。支援者と相談することをお勧めします。
Q. 内定後に伝えたら取り消されることはありますか?
障がいを理由にした内定取消は問題になる可能性があります。ただしケースによるため、支援者と事前に準備しておくことが大切です。
Q. 伝え方が分かりません
「何が困難か」より「何があれば働けるか」を伝えることがポイントです。支援者と一緒に言葉を準備しましょう。
Q. 職場に伝えた後、合理的配慮の申請はどうすればいいですか?
職場の人事・上司との合意が基本です。就労定着支援や支援者が間に入ることもできます。

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就労支援員として障がいのある方の「働く」に伴走してきた経験をもとに、一人ひとりに向き合う支援を届けています。