「双極性障害(躁うつ病)があって、仕事が続かない」「躁状態のときに無謀な行動をしてしまう」「うつ状態のとき全く動けなくなる」——双極性障害のある方の就労は、波のある状態と向き合い続けることを意味します。この記事では、双極性障害と仕事の関係を整理し、「続ける」ための工夫をお伝えします。
双極性障害が就労に与える影響
双極性障害は、気分が高揚・活発になる「躁状態(軽躁状態)」と、気力・意欲が低下する「うつ状態」が繰り返す状態です。仕事においては、躁状態のとき過剰に仕事を引き受けてしまう・衝動的な言動をしてしまう・うつ状態になったとき急に休んでしまうというパターンが多く見られます。これは「意志の弱さ」ではなく、病気の性質によるものです。
※本記事は医療アドバイスではありません。診断・治療については必ず担当医に相談してください(2026年時点の情報に基づきます)。
仕事を続けるための工夫
- 躁状態のサインを事前に決めておく——「睡眠が短くても元気」「次々アイデアが出る」など自分のサインを把握する
- 職場に波のことを事前に伝える——状態変化のとき早めに報告できる環境を作る
- 繁忙期・ストレス要因を避ける工夫——担当業務・残業量の調整を相談する
- 定期的な通院・服薬を維持する——波の振れ幅を薬で抑えることが就労の基盤になる
- 躁状態でも「仕事量を増やさない」と決めておく——自分ルールを持つ
「双極性障害の人は仕事が続かない」は本当か
「双極性障害があると仕事が続かない」と思い込んでいる方も多くいます。しかし実際には、適切な治療・配慮のある職場・自己管理の工夫によって長期就労している方も多くいます。「続かない」ではなく「続けるための環境が整っていなかった」という視点も重要です。
「10年間仕事が続かなかった。でも精神科の主治医と就労支援の担当者と職場の上司が連携してくれた職場に入ってから、3年続いている。今でも波はあるが、波が来たときに早めに相談できる環境があるのが大きい。」
40代・男性(双極性障害II型・現在就労継続中)
双極性障害との共存は、「治す」より「波と付き合う」マインドセットが長く続くための鍵になります。
よくある質問
Q. 双極性障害で就職するのは無理ですか?
無理ではありません。適切な治療と配慮のある職場で長期就労している方も多くいます。
Q. 躁状態のとき仕事でやらかしてしまいます
躁状態のサインを事前に職場に伝えておき、早めにブレーキをかけてもらう環境を作ることが助けになります。
Q. 双極性障害であることを職場に伝えるべきですか?
状況によって異なります。障害者雇用枠では開示が基本ですが、一般雇用では本人が判断できます。支援者に相談しながら決めましょう。
Q. 双極性障害で使える就労支援はありますか?
就労移行支援・就労継続支援の利用が可能な場合があります。精神科の主治医・ハローワーク障害者窓口に相談を。
Q. うつ状態で仕事を休みがちなのが辛いです
休むことへの罪悪感が強くなりやすいですが、回復のための休息は必要なプロセスです。支援者に率直に話してみてください。