「怒りが急にやってきて、止められなかった」「感情の波が激しくて、職場での人間関係がうまくいかない」「泣きたくないのに、職場で泣いてしまう」——発達障害(特にADHDやASD)のある方は、感情の調整が難しいと感じることが多くあります。
なぜ発達障害と感情コントロールは難しいのか
発達障害の特性の一つとして、感情の調整機能が定型発達の方と異なる場合があります。ADHDでは「感情の過反応・衝動性」が感情のコントロールを難しくすることがあります。ASDでは「感情の認識の遅れ(怒りが沸点を超えてから気づく)」や「溜め込みすぎてから爆発するパターン」が見られることがあります。これらは「性格の問題」ではなく、神経学的な特性に関係することが多いとされています。
「その場を離れる」ことを職場に伝えておく
感情が高ぶったとき、「少し席を外します」と言って休憩スペースへ行ける許可を事前に取っておくことが有効です。「いきなり席を立つ」ではなく「一言断って離れる」というルールを職場と作っておくと、本人にとっても職場にとっても安心できます。これは合理的配慮として要求することができる場合があります。
怒りの記録をつける
どんな場面で感情が高ぶったかを、後から日記・メモに記録しておくことで、「自分のトリガー」が分かってきます。トリガーが分かると、「その状況を避ける」「事前に準備する」という対策ができるようになります。支援者との面談でこのメモを共有することで、職場への配慮依頼にも活かすことができます。
「突然カッとなっては後悔していた。支援員さんに『まず席を外していいことになっている』と教えてもらって、実践するようになってから、職場でのトラブルがほぼなくなった」
30代・男性(ADHD)
感情のコントロールは「強くなること」ではなく「高ぶる前に気づいて、距離を取れること」です。
よくある質問
Q. 感情のコントロールが難しくて職場でトラブルになります
「気づいて距離を置く」ことを練習し、職場に事前に許可を取ることが有効です。
Q. すぐカッとなってしまいます。どうすればいいですか?
怒りのトリガーを記録して把握し、高ぶる前に離れる練習をしましょう。
Q. 職場で泣いてしまうことがあります
感情の過反応は発達障害の特性に関連することがあります。支援者に相談しながら対策を考えましょう。