メンタルと仕事 / 自己肯定感

「自分がダメな人間だと思う」——その自己否定はどこから来ているのか

おのざる(mimemime)2026年6月読了目安:15〜20分
精神的ストレスを感じる人のイメージ、メンタルヘルス

目次

  1. 自己否定の3つの根っこ
  2. 自己否定を「事実」だと思わないために
  3. 自己否定の言葉に気づくための練習
  4. 自己否定を一人で解消しようとしなくていい
「また失敗した。自分はやっぱりダメだ」「どうせ自分には無理だ」——こういう声が自分の内側から聞こえてくることはありませんか?自己否定の言葉は、一度始まると止まりにくく、仕事への意欲や人間関係にも影響します。この記事では、「自己否定がどこから来ているのか」を整理し、少しだけ楽になるための視点を提供します。

自己否定の3つの根っこ

「自分がダメだ」という気持ちは、たいてい1つの原因から来ているわけではありません。大きく3つの方向から生まれることが多いです。

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メンタルヘルスの回復に向き合う人
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1. 過去の経験の積み重ね:子どもの頃から「できない」「おかしい」「なぜ普通にできないの」と言われ続けた経験、失敗・挫折の繰り返し、ハラスメントなど。繰り返された否定的な言葉が内側に定着します。

2. 「普通」との比較による評価:「みんなは普通にできているのに自分だけできない」という比較。特にADHD・ASD・うつなどの特性があると、一般的な基準が合わない場面が多くなります。

3. 症状・特性そのものの影響:うつ症状の「無価値感」、ADHDの失敗体験の蓄積、ASDの「自分は場違いだ」という感覚——こういった症状・特性から直接生まれる自己否定もあります。

自己否定の3つの根っこ 自己否定の渦 過去の経験 否定・失敗の蓄積 ハラスメント体験 「普通」との比較 みんなはできてるのに 自分だけが… 症状・特性の影響 うつの無価値感 発達特性の失敗体験 「自分はダメだ」という結論が固まる
自己否定は複数の要因が重なって生まれる——一つひとつ解きほぐすことができる

自己否定を「事実」だと思わないために

「自分がダメだ」という気持ちは、本人にとって非常にリアルに感じられます。しかし、それは感情・思考であり、「客観的な事実」ではありません。認知行動療法では、「思考は事実ではない」という考え方を学びます。「また失敗した→自分はダメだ」という連鎖のうち、後半の「自分はダメだ」は推論・解釈であり、別の解釈が可能です。

例えば、「また失敗した→この仕事のやり方が合っていなかった→違う方法を試せるかもしれない」という解釈も可能です。これを自分一人でやるのは難しいですが、支援者や専門家との対話の中で、少しずつ練習することができます。

自己否定の言葉に気づくための練習

「小さい頃から『なんでできないの』って言われ続けて、それが自分の声になってた。支援員さんに話したとき、『それは昔に言われたことで、今のあなたの声じゃないかもしれない』って言われて、なぜかものすごく楽になった。」

20代・女性(ADHD・うつ)

自己否定を一人で解消しようとしなくていい

自己否定の感覚を、自分の力だけで変えようとするのは非常に難しいです。これは「意志が弱い」からではなく、「自分で自分を客観視することに限界がある」という人間の認知の特性からです。支援者・カウンセラー・精神科医などの第三者に話すことで、「自分を外側から見る視点」を借りることができます。一人で頑張ろうとするより、話せる場所を作ることが最も効果的なアプローチです。

「自分はダメだ」という声は、あなたの全てではありません。一緒にその声を整理しましょう。

よくある質問

Q. 自己否定が強すぎて何もできません
まず支援者・カウンセラーに話すことをお勧めします。一人で解消しようとしなくていいです。
Q. 自己肯定感を上げるにはどうすればいいですか?
「上げる」より「自己否定の言葉に気づいて距離を置く」練習から始めることをお勧めします。
Q. 障害があることと自己否定は関係ありますか?
関係することがあります。特に長年「普通にできない」経験が積み重なった場合、自己否定が強くなりやすいです。
Q. カウンセリングと支援者への相談は何が違いますか?
カウンセリングは心理的なケアに特化。支援者は就労・生活支援の観点で一緒に動きます。必要に応じて両方活用できます。
Q. 自己否定が就職活動に影響しています
面接での自己PR・働く意欲の維持など、就労に直結します。支援者と一緒に整理することをお勧めします。

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おのざる(mimemime)
就労支援員として障がいのある方の「働く」に伴走してきた経験をもとに、一人ひとりに向き合う支援を届けています。