求人票を見て、「この金額で生活していけるのかな」と手が止まった経験はありませんか。障害者雇用は給料が低いと聞くたびに、働きたい気持ちより先に不安が来てしまう方は少なくありません。この記事では、障害者雇用の給与の実態を数字で確認したうえで、収入が変わっていく道筋を、無理のない順番で整理します。
障害者雇用の給与。実態を数字で見る
厚生労働省の調査(2025年度)によると、障害者雇用(フルタイム)の平均月収は精神障害者で約12〜16万円台、身体障害者で約20〜22万円台、知的障害者で約10〜12万円台というデータがあります(調査時期・対象によって異なります)。一般雇用の平均と比較すると低い水準であることは事実ですが、「すべての障害者雇用が低賃金」というわけではありません。職種・企業規模・勤続年数・スキルによって差があります。
障害者雇用の給料が「低い」と言われるのは、短時間勤務の人や、就職して間もない人の数字が平均に含まれていることも一因です。ここでの数字は、あくまで全体の目安として受け取ってくださいね。大切なのは、平均ではなく「自分の条件だとどうなるか」を求人票で一つずつ確かめることです。まめざる
※給与データは調査機関・調査時期によって異なります。参考情報として捉え、個別の求人情報・企業の条件を必ず確認してください(2026年時点の情報に基づきます)。
収入を上げるための視点
- フルタイム勤務へのステップアップ:短時間から始めて段階的にフルタイムへ移行することで収入が増える
- スキルアップ・資格取得:IT・経理・デザインなど専門スキルがある場合、障害者雇用でも収入が高い求人がある
- 企業規模を意識した転職:大企業・上場企業の障害者雇用枠は待遇が高い傾向がある
- 障害年金との組み合わせ:障害年金受給中の方は、就労収入と合わせた総収入で生活設計を考える
- 就労継続支援A型からの転換:A型事業所から一般就労(障害者雇用枠)への転換で収入が上がるケースがある
相談の一コマ
相
相談者
月収が15万円くらいの求人ばかりで、一生この金額のままなのかと思うと、応募する気力がなくなります。
ま
まめざる
その不安はもっともです。ただ、最初の金額と、数年後の金額は別のものとして考えてみませんか。まず、今の体力で無理なく働ける時間はどのくらいだと思いますか?
相
相談者
週30時間くらいなら何とか。でもフルタイムは、続けられる自信がありません。
ま
まめざる
それで十分に始められます。無理にフルタイムで始めて体調を崩すと、収入はかえって途切れてしまいます。今の時間で安定して働いて、慣れてきたら支援者や会社と相談して少しずつ増やす。そのほうが、結果的に収入は伸びやすいですよ。
「最初は短時間パートで月7万円。でも3年かけてフルタイムに移行して、今は月20万円を超えた。最初から全力出す必要はない。段階を踏めば上がっていける。」
30代・女性(双極性障害)
「短時間で入社したときは、手取りを見てため息が出ました。でも、任される業務が増えるたびに評価面談で数字を出してもらって、2年目に時給が上がりました。焦って転職していたら、この積み上げはなかったと思います。」
当事者の声より(40代・男性/発達障害)
企業に伝えるときは、「収入を上げたい」だけでなく「どんな業務なら任せてもらえそうか」「今はどんな配慮があれば力を出せるか」までセットで話すと、昇給や勤務時間の相談が前に進みやすくなります。一人で交渉するのが不安なときは、支援員に同席してもらうこともできます。まめざる
「今の収入」だけで判断しない
就職当初の収入は、キャリアの全体像ではありません。勤続・スキル・環境改善によって収入は変化する可能性があります。また、障害年金・各種手当を合わせた「総収入」で生活設計することが重要です。「障害者雇用は低賃金」という思い込みで選択肢を狭めず、自分のキャリアの可能性を広げる視点を持ちましょう。
最初の月給は、あなたの価値ではなく、スタート地点の数字です。
給与は出発点に過ぎません。自分のペースでスキルと経験を積み上げる道があります。
よくある質問
Q. 障害者雇用の給料はどのくらいですか?
職種・企業・障害種別によって異なりますが、フルタイムで月12〜22万円前後が多いとされています(個人差あり)。
Q. 障害者雇用で収入を上げることはできますか?
スキルアップ・フルタイム移行・大企業への転職などで収入が上がるケースがあります。
Q. 障害年金と就労収入は合算できますか?
原則として合算できます。合算した総収入で生活設計することが重要です。
Q. 障害者雇用での昇給・昇格はありますか?
企業によって異なりますが、勤続・評価によって昇給するケースはあります。
Q. 短時間勤務から始めて後でフルタイムになれますか?
可能なケースがあります。就職時に段階的な移行について企業・支援者と相談しておくことをお勧めします。
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