うつ病 / 回復期

うつの回復期——「何かしたいけど何もできない」を乗り越えるために

おのざる(mimemime)2026年6月読了目安:15〜20分
疲れた心と体のイメージ、メンタルヘルスと休養

目次

  1. 回復期の「難しさ」——急性期とは違うつらさ
  2. 回復期の現実的な過ごし方
  3. 「回復期に働きたくなったとき」の判断基準
  4. 回復期を「ひとりで」乗り越えようとしない
「急性期よりはマシになってきたのに、何もできない」「少し動こうとするとすぐ疲れる」「回復してるのか停滞してるのか分からない」——うつの回復期は、症状の最悪期より「出口が見えない」という点でつらさがあります。「もう大丈夫なはずなのに」という焦りが生まれやすい時期でもあります。この記事では、回復期特有の難しさと、現実的な過ごし方を整理します。

回復期の「難しさ」——急性期とは違うつらさ

うつの急性期(最も症状が重い時期)は、「動けない・考えられない」という状態が明確です。一方、回復期は「少しは動けるけど、すぐに疲れる」「いい日と悪い日の波が大きい」「何かしなければと思うが、何もできない自分が嫌」という複雑な状態です。

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気持ちを整理するノートのイメージ
気持ちを整理するノートのイメージ

この時期に「もう大丈夫なはずなのに何もできない自分はダメだ」という自己批判が強まることがあります。しかし、回復期のゆっくりとしたペースは、決して「回復が止まっている」わけではありません。

回復のイメージ——直線ではなく波の積み重ね 「理想」 急性期 回復期 安定期
回復は「波を繰り返しながら、少しずつ全体が上がっていく」——停滞に見えても進んでいる

回復期の現実的な過ごし方

回復期に「何かしなければ」と焦る気持ちは自然ですが、この時期に無理に活動量を増やすと、一時的な悪化につながることがあります。「今日できたこと」を積み重ねる視点で過ごすことが、回復を支えます。

「回復期に働きたくなったとき」の判断基準

回復期に「少し働きたいかも」という気持ちが出てきた場合、まず主治医に相談することが大前提です。「働きたいという気持ちが出てきた」ことを伝えるだけでも、医師の評価材料になります。就労移行支援への相談・見学だけを行うことは、「就職活動」ではなく「情報収集」として始めることができます。

「回復期の半年間が一番つらかった。急性期は『動けないから当然』と思えたのに、回復期は『もう動けるはずなのに』という焦りがずっとあった。支援員さんに話したら、『回復期はそういうもの』と言ってくれた。名前をつけてもらうだけで、少し楽になった。」

30代・女性(うつ病)

回復期を「ひとりで」乗り越えようとしない

回復期は「医療だけに任せる時期」でも「一人で頑張る時期」でもありません。主治医・家族・支援者など複数の人と連携しながら、「今日の自分の状態」を共有することが、回復を早める助けになります。「誰かに話す」ことそのものが、回復への一歩です。

「まだ動けない」は弱さではありません。その状態と付き合いながら、一緒に進みましょう。

よくある質問

Q. 回復期はどのくらい続きますか?
個人差が大きく一概には言えません。主治医と経過を見ながら確認することをお勧めします。
Q. 回復期に働き始めるタイミングはいつですか?
医師から『就労を検討していい』という見解を得ることが出発点です。
Q. 回復期に『何もできない』自分が嫌になります
『できた1つ』に焦点を当てる視点が助けになります。支援者にも話してみましょう。
Q. 回復期の波(いい日・悪い日)はいつかなくなりますか?
安定期に移行するにつれて波は小さくなっていきます。ただし個人差があります。
Q. 回復期に一人で過ごすのがつらいです
支援機関・デイケア・就労移行支援などに通うことで、つながりを保ちながら過ごせます。

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おのざる(mimemime)
就労支援員として障がいのある方の「働く」に伴走してきた経験をもとに、一人ひとりに向き合う支援を届けています。